「今日は早く寝るぞ」って決めた日に限って、
目だけがやたら冴えてくる夜。

もうね、あれは裏切りでも失敗でもなくて、
人として、すごく普通なことなのよ。

今日の私も、まさにそれ。
22時に布団に入って、
「よし、完璧」なんて思ったのも束の間。

23時には布団と完全に一体化してるのに、
頭の中だけが元気いっぱいで、
24時には
「……あ、今日も寝ない流れね」って
静かに悟ったわ。

寝るって、
思ってるよりずっと難しいのよね。

でもね、ここで昔の私なら
「なんで寝られないの」
「またダメじゃない」
って、自分を責め始めてた。

それが一番、
眠りから遠ざかるって
今ならはっきり言えるわ。

ある夜、ふと気づいたの。
眠れない自分をどうにかしようとして、
無理やり目を閉じて、
呼吸を数えて、
頭を空っぽにしようとしてる自分に。

その瞬間、思ったのよ。
あ、これ全部“力入れすぎ”だわって。    

人の心ってね、
止めようとすると、
逆に走り出すの。

静かにしなさいって
言われた子どもほど、
急に騒ぎ出すでしょう?
あれと同じ。

「寝なきゃ」
「早く寝なきゃ」
って言葉を自分に向けるほど、
心は構えちゃうのよ。

最近の私は、
眠れない夜が来たら
もう抵抗しないことにしてる。

目が冴えてるなら、
「はいはい、今日はそういう日ね」って
軽く受け止める。

布団の中で
ゴロゴロしてもいいし、
起き上がって
お茶を飲んでもいい。

寝ようとしない、
が正解の日もあるの。

これね、
怠けでも
甘えでもないのよ。

本当の原因は
ちゃんとしようとする真面目さ。
あなたが一日を
丁寧に生きてる証拠なの。

だから眠れない夜があっても、
自分を疑わなくていい。

もし今夜、同じように
目が冴えてしまったら、
こう言ってあげて。

「起きててもいいよ」
「今は無理しなくていい」って。

不思議だけど、
そう言われた心ほど、
すっと静かになるものよ。

ね、人生も睡眠も、
力を抜いた人からうまくいく。
これは長く夜を見てきた
私の実感。

今夜は眠れても、
眠れなくても、
どっちでも大丈夫。

そんな気分で、
ゆるっと布団に戻りましょ。